こんな話 2018年7月11日|水曜日
高校受験 運動部で頑張ってきた中3男子が部活引退後に気をつけること。
入試まであと3か月、右腕骨折全治3か月。
もうすぐ冬休みというある12月中旬。
彼は、右腕を包帯ぐるぐる巻きにして、三角巾でつるしながら教室に現れた。
ハロウィーンはもう終わったはずだが。
え?
学校の帰り道のグランウンドで、みんなでサッカーやりだして遊んでいたと。
友達と接触したら、「ゴキッ」と音がした。
痛くなったので医者に行ったら、
骨折…。
利き腕、右だよね?
全治3か月。
3か月って、受験終わってるんじゃないの。
その日以来、彼は慣れない左手に鉛筆を持ちながら、右ひじでノートをおさえて勉強する日々となった。
この状況では、開き直るしかあるまい。
利き腕じゃない方は、記憶力が増す。
たしか、NHKの朝の情報番組でやってた。
よく物忘れをしたりする高齢者にお勧めしていた方法。
「利き腕ではない方をあえて使うと、物忘れが減ります。」
これだ!
利き腕ではない方は無理に使うので、頭にも刺激があり、その分、記憶に残りやすいと。
帰り際に二人で話した。
「逆に左手を使うことで、人よりも記憶が定着する。」
「利き腕じゃないから、無駄に字を書きたくない。最小限しか書かないから途中計算も無駄に書かない。だから暗算の力が増す。」
「記述式、作文も頭を使って構成するから、思考力が増す。」
彼は人よりも時間はかかりながら、そして小学1年生が書くような下手ながらも可愛らしい味のある字で、懸命に受験勉強に取り組んだ。
3月に入り、ようやく彼の右腕から包帯が取れた。
入試には間に合った。
何とか志望校に合格できた。
彼にとっては一生忘れられない体験になったことだと思う。
部活動引退した中3男子の法則
世の中には、偶然の中にも必然があり、それはある種の法則のようなものがあるかもしれない。
運動部で練習が激しい部活動の特に男子が引退すると要注意だ。
秋から冬にかけて、体を動かしたくなる。
学校の帰り道、そんな連中が、ちょっと体を動かすか、といってサッカーやらバスケをやりだす。
普段の部活動なら、準備運動をするだろう。
でも今は遊びだ。
準備運動なしでやり始める。
そして普段たまりにたまったエネルギーを思いっきり発散させる。
ケガをするのは当然である。
私の経験上、よくそういうケガをする子がこの時期多い。
ケガでなくても何か他に影響があるかもしれない。
うまく受験勉強とからめられれば、ぐっと上向く。
エネルギーのベクトルを上手に変換させればいい。
運動部を引退しても、適度に体を動かすことは定期的に必要だろう。
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