塾の日記 2019年2月15日|金曜日
知ることと、教養堂の思い。
この時期、教養堂では塾生と保護者様との三者懇談会を開いております。
3月から新学年としての授業をはじめますので、来年度の内容や日頃の様子、ご意見を伺ったり、方針をお伝えする大切な懇談会と位置付けております。
小学3年生のお母様から伺ったことには、私は「物知り」だそうで、その子は「先生みたいになりたい」と思ってくれているようです。
ありがたいです。
よく質問してくれる子なので、逐一、真正面からお答えしています。
そう思っていただけて、うれしいです。
なるべく子どもたちの質問には真摯に応えようと心がけております。
イチ聞かれたら、ジュウ答えようと思います。
質問に答えているうちに、話がそれたり脱線したりしますが、それで良いと思っています。
底知れぬ、知と教養の沼の深みにはまる快感を、小学3年生と言えども、味あわせてあげたいのです。
むしろ勉強を進めれば進めるほど、知の山脈に対して、茫然とするほかなく、ただただ謙虚にならざるを得ません。
まさにソクラテスが宣言したように、「知らないことがある、ということを知っている」という「無知の知」の姿勢で、私自身さらに精進しなくては、と思っています。
知らないことがある、むしろ、世の中は知らないことだらけである、という姿勢も塾生には見せていきたいですね。
さらにその夜、中学2年生の子たちが、私に聞きました。
「どうして、塾の先生になったんですか。」
ちょっと、一瞬ためらいましたね。
どう答えようか、逡巡したのですが、やはり一番正直な所で、こう答えました。
「自由だから。」
もともと自由に授業を組み立てたり、伝えることができる塾講師という職業は好きですし、幕末期の私塾の雰囲気がすごく好きです。
官や権威、何かのスポンサー、もしくは免状、免許の範囲内では、大小はあれ、何らかの制約があるものです。
塾という所は、節度を重んじることができれば、そこは治外法権的な自由な学問の場所だと思っています。
今、自分で教養堂を主宰しているので、さらに自由度が増し、全身全霊、楽しく塾の運営をさせていただいています。
聞いてくれた子たちには、その後、「自由ではあるが、すべての塾生の学力や進路に重大な責任を負っていること」など、自由と責任についても話しをすることができました。
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