塾の日記 2024年4月5日|金曜日
春期講習2024 #2 春爛漫 小学生コースの暗唱
教養堂への道すがら、いつも前を通る神社の桜が八分咲きなのを確認した。
今年はやや遅めの気がするが、ようやくほころび始めたようだ。
教養堂の玄関口には、いただいたチューリップも花を開いた。
白にやや赤みがかっている。
塾生の女子が反応してくれる。
春めいてきて心も穏やかになる。
花には心を癒す何かがあるかもしれない。
教養堂の花壇にあるツツジもあと少しもすれば赤い花を咲かせる。
現在、教養堂の小学生コースでは「暗唱」のプログラムを入れており毎回少しずつ覚えてもらっている。
春期講習では、「論語」からいくつか暗唱をしているが、小学1年生から6年生まで学年問わず皆、頑張って覚えてくれる。
塾生には、しっかり意志を伝えることの大切さを素養として持っていてもらいたいと思っている。
家庭内では意識をしていないと、言語感覚が身につかないこともある。
日本語には「以心伝心」という言葉もあるくらいで、何も言わなくても察することの美学がある。
ただ、子どもの時分にそれを当たり前だと思って他者と接すると、相手に対して察してもらおうとする傲慢さを身につけてしまうことにもなりかねない。
自分の意思をしっかりと相手に伝えることは大切である。
それには、日頃から他者を意識した発話の場数が必要である。
「論語」の書き下し文には古典の教養も身につくので一石二鳥である。
定番の「吾 十有五にして学に志す」も行う。
小学1年生には難しいかとも思ったが、豈図らんや、
意外とすっと馴染んでくれた。
やはり、孔子はすごい。
間違えて、
「吾 十有五にして 惑わず」
と言ってしまった子もいた。
これには覚えず笑みが溢れる。
十代で不惑は、ものすごい早熟の大型新人になってしまう。
みんな自分の席で懸命に練習してくれる。
天井をみながらブツブツ練習したり、視点を斜め上に据えながら頭に入れたり、三者三様で面白い。
覚えたらひとりずつ塾長の前に来て口頭で諳んじる。
列を作って並んでいる時も練習して待っている。
間違えると席にもどり再度挑戦。
おそらく江戸時代の寺子屋でも同じように暗唱指導をしていたと思う。
子どもはいつの時代も変わらない。
4月からの新学期授業でも新しい内容で暗唱指導をする。
教養堂の小学生コースでは常に授業の一環で行っていくつもりである。
春らしい和歌や俳句を取り上げるつもりである。
季節感を大事にするというのも、教養堂では重んじている。
四季のみならず、二十四節季というものはなるほど先人の教えであるがよく言ったもので、まさに大地の胎動を感ずる。
もうまもなく「穀雨」の頃である。
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