勉強の話 2018年9月27日|木曜日
文化庁 平成29年度 国語に関する世論調査
教養堂近くの五条川にも彼岸花の赤が咲き誇り、秋の陽気を感じております。
毎年、この頃になるといつも心待ちにしているものがあるんです。
そう、文化庁が毎年ホームページで発表している「国語に関する世論調査」です。
昨年度の調査結果が先日発表されていました。
今回は6項目について
Ⅰ国語や言葉への関心
Ⅱ句読点や符号の使い方
Ⅲ表記の決まり
Ⅳメールの書き方
Ⅴ外来語についての意識
Ⅵ新しい表現や,慣用句等の意味・使い方
それなりに楽しめました。
「ほぼほぼ」「タメ」「ガチ」など世代別の使われ方グラフなど面白かったです。
「タメ」は30歳までの人が85%使うのに対して、50歳以上からガクッと下がっている。
「ガチ」もほぼ同様。
「なし崩し」
本来の意味は、『少しずつ返していくこと』19.5%
『なかったことにする』65.6%
すでに本来の意味の方が少数派です。
「檄を飛ばす」
本来の意味は、『自分の主張や考えを、広く人々に知らせて同意を求めること』だが、この意味で使っている人は22.1%
『元気のない者に刺激を与えて活気づけること』の意味で使っている人は、67.4%
こちらも逆転現象ですね。
「やおら」
本来の意味は、『ゆっくりと』39.8%
『急に,いきなり』30.9%
拮抗しています。
そもそも「やおら」自体が半死語化しています。
「采配を振る」と本来の使い方をする人は32.2%。
「采配を振るう」が56.9%
これはすべての年代で同じ割合という結果でした。
「辣腕を振るう」という使い方はありますね。
「采配」……白紙を細かく切って房にし、柄をつけたものでこれを振って指揮官が指揮を執ったもの。
今回の世論調査の内容は淡泊だった気がします。
平成25、26年あたりのボリュームはこれの2倍くらい。世相も反映させていました。
「天声人語」などの各新聞のコラムにも取り上げられるほどでした。
もうネタが尽きたのかな?
いやいや、言葉の世界は広いです。そして言葉の使われ方というのは、世相を反映し、現代という時を写す鏡なのです。
文化庁、ぜひこの調査は継続していただきたいです。
来年はさらなるボリュームアップを期待しています。
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