塾の日記 2017年11月29日|水曜日
教養堂前夜 声を作る。
いよいよ開塾準備も大詰めを迎えてきました。
さまざまな業者の方との打ち合わせ、依頼などが怒涛のように過ぎた11月。
一旦落ち着いたのを見計らい、私は生徒としてボイストレーニングに行くことにしました。
歌手になるわけではなく、発声の仕方や声質をもう一度基本から作ろうと思ったのです。
生徒として通うのは10年前にバイクの大型二輪免許を取りに行った教習所以来です。
開塾前に、「生徒として」の視点にもう一度返ろうと思ったわけです。
まず、授業の前にアンケートに記入しました。
「目的は何ですか?」
―もっと聞きやすい声にしたいです。
何かを習う時、「どのようになっていたいか」というのは大事です。
これは「目標」というものでなくてもいいと思います。
塾だと、何点にしたいとか、何番になりたいとか、ではなくてもいいです。
勉強が分かるようになりたい、とか、
速くできるようになりたい、とかそういう感覚的なものでよいのです。
何点、何番というと、それだけでプレッシャーになりますし、練習が硬直するんですよね。
まず初めに腹式呼吸を習いました。
「姿勢を正して、口をとがらせてスーと息を吐き続けてください。はい、もっと、もっと、もっと。すべて吐き出してください。」
スー、スー、これはつらい。
「もっと、もっと、もっと……。もう出ませんね?はい、止めて。」
ウ、ウ。つらい。
「肩、胸を動かさず、お腹で息を吸ってください。」
フーフー。
腹式呼吸にするには、まず息を出し続け、そこからお腹で吸うと。
入れるためには、まず出す。
これ、色々使えそうです。
この腹式呼吸は常に授業の最初で行うことになりました。
つぎは、母音の発声練習。
あ・い・う・え・お
の発声の口の形を確認。
これ、びっくりするくらい大変です。
こんなに口の形を意識するんだ、というくらい開けました。
母音の中から、「あ、い、え」の形と「う、お」の形に大別されます。
口を開ける時に鼻から上は変えず、口角を上げます。
そして、目を開いて声を出します。
この時、目を開くようにすると鼻孔が開き、声が響くようになるのです。そうすると喉で声を出すのではなく、頭で響くようになるので声が通るという訳です。
私はこれがなかなか苦手で意識しないとすぐできなくなりました。
これを上手くすると声が太くなり説得力のある声が出るそうです。
先ほどの腹式呼吸が息を押し出す役割、声を出すときに震わせる息の出し方、この2つを最初に学びました。
声の出し方にも「基礎基本」が大事なんですね。
以降毎回の授業で始めにこれらの呼吸と発声は行われます。
つぎに、舌の動かし方。これは滑舌を良くするためです。
舌を横に反復移動、次に縦に往復移動。
さらに
ラタラタラタラタラタラタラタラタ
タラタラタラタラタラタラタラタラ
ナラナラナラナラナラナラナラナラ
ラナラナラナラナラナラナラナラナ
などの発声練習。
これ、速くすると舌が疲れます。
授業の最初ではこのような基礎訓練をしました。
私の場合は、どうも授業で強調したい時に高音域になります。中音、低音域も出せるようにしたいです。
当分練習は続くようです。
こちらの教室では「自主練」も推奨されました。
私もできるだけ残って自分で練習をしました。
ただしインストラクターの先生がいないと、上手くいきません。
自分でこれが良いのか悪いのかが判断がつかないんですね。
これは大事な点です。
判定されるというのは向上する上で効果があるんですね。
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