こんな話  2019年8月7日|水曜日

あいちトリエンナーレ2019

 

 

「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」(開催8月1日~10月14日)に行ってまいりました。

90組以上のアーティストが参加した大きな国際芸術祭です。

 

会場は4つあります。

 

・愛知芸術文化センター

・名古屋市美術館

・四間道・円頓寺

・豊田市美術館

 

 

 

このうち、8月3日に愛知芸術文化センターと名古屋市美術館を回り、8月10日に豊田市美術館(同時開催のクリムト展も鑑賞)、11日に四間道・円頓寺を巡りました。

少し早歩きで見て回っても、1会場で午前から夕方まで丸一日かかるくらいのボリューム。

 

ちなみに「トリエンナーレ」は、毎年開催されません。

3年に一度です。

3は「トリオ」ですから、イタリア語で「3年に一度」で「トリエンナーレ」。

2年に一度ですと、「ビエンナーレ」となります。

 

メイン会場は、栄の「愛知芸術文化センター」。

10階と8階に展示が集中しております。

チケットを持たなかった私は、まず10階まで行ってチケットを購入しました。

土曜日の開館直後で20分ほど並びました。

 

10階からさらに階段で上がると、展望室があり、そこから名古屋テレビ塔(現在改修中)が眼前に見えます。

さらに下をのぞき込むと、立体型公園「オアシス21」が見えます。

 

ここに白いラインで、飛行機のようなものがあります。

実はこれも展示物のアートなのです。

窓際にこの飛行機の意味するものが解説としてありますので、理解が進みます。

このように、いろいろなオブジェを使った作品が大小問わずあり、視覚だけでなく五感すべてで楽しめるしかけになっています。

 

 

私がすごく印象に残った作品は、

 

日常演習

 

というショートムービーでした。

トリエンナーレでは、映像作品も多く、ミニシアターのような会場がいくつもあります。

そこでは、気軽に座ったり寝転んだりして見ることができます。

 

この作品は、台湾の台北をドローンで空撮したものです。

しかし、昼間の台北ですが人が映っていません。

 

最初は、朝の早い時間を狙って撮影したのか、それとも巧妙なCGなのかと思いました。

それは違っており、台湾では毎年春、日中の30分は防空演習ということで、市民は屋内に待機するという日があるのだそうです。

大都市が死んだように、まったく人がいない映像がゆっくり流れます。

人が全くいない高層ビル群や自動車が全く走っていない高速道路、南国ならではの街路樹の緑の中を、一羽の白い鳥が悠然と飛ぶ姿が映っています。

 

 

 

 

 

 

 

愛知芸術文化センターの吹き抜けの玄関ホールには、ロックTシャツがつぎはぎで、船のマストのように展示してあります。

思えば、ロックやフォークの歴史には、放送禁止歌になったり自粛規制がかかったりと、いつの時代にも「表現の自由」との闘いがありました。

あのエルビス・プレスリーでさえも最初は顰蹙を買いましたし、ビートルズの初来日での武道館公演は、「冒涜」と主張する一部勢力があり騒然とした様相を呈していました。

あの時はたしか、警察がフル動員されて難なく公演は無事終わりました。

 

 

 

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