本の紹介 2025年3月4日|火曜日
『シン読解力』AI vs. 教科書が読めない子どもたち第3弾
塾長のほんの本の紹介、今回はこちら。
『シン読解力』
著者 新井紀子
発行 東洋経済新報社
初版 2024年2月24日
『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』
『AIに負けない子どもを育てる』
につづくシリーズ第3弾。
第1章「チャットGPTの衝撃」
この章は直接、読解力に関することはありませんが、生成AIのチャットGPTについての著者の考え方が分かります。
現時点での生成AIについての是非が分かります。
何が良くて何が危ないのかも。
チャットGPTが「平気でウソをつく」のは欠点ではあっても欠陥ではない。
この一文が的を得ていると思います。
構造上の宿命的な機能を紹介しつつ、AIとの上手な付き合い方が紹介されます。
第2章~第4章は著者のこれまでの主張を裏付ける実践報告で、さらに新しく分かったことが述べられます。
特に教科によって違う「特有の言葉」に適した読み方については頷けます。
学校では生活言語とは違う学習言語で教えている。各教科にはそれぞれ異なる学習言語がある。
第5章より具体的な読解力を上げる方策が述べられます。
ここで新しい概念として「課題外在性認知負荷」という言葉が出てきます。
この負荷をいかに減らすかが、脳のワーキングメモリーの能力を増やすことにつながります。
以下第6章~第7章はそのトレーニング方法について、子ども向け、大人向けに分かれて具体的な対処法が書かれます。
巻末では、コラムも掲載されおまけ感もあり読み応えがあります。
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