こんな話 2021年7月12日|月曜日
「モンドリアン展」三原色の絵
美術の教科書に、大体後ろの方、現代美術あたりに出てくる「例の三原色の絵」。
愛知県豊田市美術館で開催された「モンドリアン展」を見てきました。
ずっと気になっていたのですが、それがモンドリアンの作品です。
美術の教科書に、決まって最後の現代美術あたりに出てくるのが「ジャクソン・ポロック」、そして「ピート・モンドリアン」。
不遜にも「これなら自分にも描けそうだな」と思っていましたが、さにあらず。
やはり、そこにいたるまでの作家の道のりは紆余曲折があったのでした。
ピート・モンドリアン
1872-1944
オランダ生まれ。
三原色の絵を発表する前は、ひたすら印象派に影響された油絵を描いていました。
その頃の作品はもうやたらに「暗い」です。
茶色をたくさん使っていて、ものすごく地味です。
ずっと農家とか、物置小屋とか描いていて、売る気もありません。
そこから徐々に、「点描」の要素を取り入れ、さらに「キュビズム」の画風になります。
40歳の頃に画風の変化が見られ、色の配色が独自のものになります。
ゲーテの色彩理論をモンドリアン自身が追求、実験的な作品を発表します。
そして、50歳頃にようやく、あの三原色の絵に到達します。
例の三原色の絵は、1921年の作品。
意外でした。
第2次世界大戦後の作品だろうと思っていたからです。
1921年は、日本なら大正時代です。
まだ、アール・ヌーボー華やかりし頃です。
その頃に発表された作品としては、かなり革新的なものです。
CGを先取りしたような感覚。
絵画展では珍しく、写真撮影が認められていました。
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