夏の博物館巡り 縄文展
先日、東京に出張した折、用事の合間を縫って、上野の博物館も巡りました。
私は各地を訪れる時、極力合間を縫って、記念館や博物館を訪れることにしています。
これまで、このような経験の蓄積がどれだけ授業に役に立ったことやら。
よく料理人が食材を生産している農家へ直接行って、畑から採れたばかりの土がついている野菜をかじっている映像をみますが、私にとってはまさにそれです。
やはり、現地に行ったり、本物を見たりしないと言葉に力が入りません。
さて、8月初旬ですと、
東京国立博物館が「縄文展」
東京都美術館が「藤田嗣治展」
と目白押し。
時間がないので、トーハクの「縄文展」に絞りました。
時期が早ければ、「エッシャー展」も見られたのですが、この時期の「縄文展」は国宝6点すべてが勢ぞろいという、縄文の「ウッドストック」状態ですので、最優先でした。
「エッシャー展」は秋に大阪あべのハルカスで再び開催されますので、その時まで楽しみに待つことにします。
さて、「縄文展」は夏休みということもあって非常に混んではいましたが、足の踏み場もないほどではありませんで、じっくり見ることができました。
以前、炎天下の中、3時間待ちだった「伊藤若冲展」並みの人手を覚悟していましたが、そこまでではありませんでした。
見終わっての感想は、やはり教科書の縄文時代の記述をもっと深く書いてほしいな、ということでした。
縄文土偶などの国宝はここ最近の指定によるものです。
平成に入ってかなり発掘が進み、縄文人は高度な技術を持っていたことがますます明らかになっています。
芸術、技術、世界観、どれをとっても日本が世界に誇るべき唯一無比の文化です。
イヤリングやネックレスなどの装飾品の細かい細工は、現代でも十分通じるほどの技量で、とても数千年前のものとは思えません。
さらに国宝の土偶に至っては、もう現代アートも裸足で逃げるくらいの存在感です。
土偶の展示はガラスケースに入って、四方360度ぐるりと鑑賞でき、存分に堪能しました。
ため息しか出てきません。
まだまだ地中に埋まっているんだろうな、と思うとわくわくします。
ちなみに直後に平成館で見た「弥生土器」はもう「無印良品」かと思うくらい「最近の土鍋」くらいにしか感じなくなっていました。
その足で、カハクの常設展に行きました。
理科の生物、地学の資料を写真に収めたり、ミュージアムショップでグッズも買い求めてきました。
博物館や美術館の楽しみの一つにグッズ購入があります。
「縄文展」では、遮光器土偶の目のカタチをしたアイマスクがありました。
ものすごく心を動かされました。
とりあえず今回の収穫は、縄文展の資料集、その他です。
カハクでは理科の資料となる写真をたくさん撮ってきました。
さて、今回集めた資料はこれから教養堂のアーカイブとして授業などでも活用していくつもりです。
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